今日、市川海老蔵さんのブログが更新され、先日亡くなられた奥様のみたまうつしの儀が行われたと報告しました。はて、みたまうつしの儀とは何?というわけで検索してみると、何やら天理教と関係があるとかないとか?
天理教と関係しているのか、普通の通夜とは違うのか?みたまうつしの儀に関することをまとめてみました。
小林麻央さんのみたまうつしの儀が行われた
25日、市川海老蔵さんが「みたまうつしの儀を終え」というタイトルでブログを更新し、無事その儀式を終えたことが報告されました。
帰宅。娘も倅もみたまうつしの儀に参列しました。家に戻り
子供の事をというか
お世話?タイムです
出典:ABKAI 市川海老蔵ブログ(https://ameblo.jp/ebizo-ichikawa/entry-12286857437.html)より抜粋
そもそも、みたまうつしの儀って初めて聞いたんですけど、知っている人いますか?「みたま」というのは大体神道なんだろうな、と思うんですが。興味を持ったので調べてみました!
みたまうつしの儀とは何?
みたまうつしの儀を調べていると、「みたまうつしの儀は、神道や天理教の葬儀の中での一番大事な式」というワードを見つけました。
神道や天理教では、亡くなられた方は神様になって、この世に残された人の守り神になるという考え方があります。
神様から借りていた体を神様にお返しし、新しい体が見つかるまで神様に預かってもらうという考えの下にある儀式が「みたまうつしの儀」です。
みたまうつしの儀は「御霊遷し」と書き、「遷霊祭(せんれいさい)」ともよばれています。神式葬儀の中核の行事であり、文字通り、故人の霊魂(みたま)を御霊代(みたましろ)に遷し留める儀式のことです。
「御霊代」とは神事の概念で、神霊が乗り移りる有体物のことで、仏式でいう位牌のこと。神式では霊璽(れいじ)と呼ばれています。神道ではそれを神霊の代わりとして祀ります。
霊璽は通常は鏡や白木などですが、生前愛用していたものなどが使用されることもあるそう。最近では白木に亡くなった方の名前と生年月日が書き込むんだものを霊璽として使うことも多いようです。
この儀式が行われると、故人の魂はその瞬間から神となり、魂代に乗り移るんだそうです。つまり、みたまうつしの儀によって魂が「神」になるということです。
みたまうつしの儀は通夜とは違うの?
神式では仏式の通夜にあたる儀式のことを「通夜祭」と呼びます。通夜祭と遷霊祭は別物で、本来通夜は通夜祭、みたまうつしの儀と別に執り行われていましたが、昨今では一緒に執り行われていることが多いです。
一般的にみたまうつしの儀は必ず、夜間 に行うことになっています。みたまうつしの儀は通夜祭のあとに行われるので、通夜の開始時間がだいたい夕方なことを考えるとそのまま行えますね。
ただもし、どうしても夜に行えない場合は、昼間でも夜を表すために部屋を真っ暗にして行うのが慣例なんだそう。電気つけないでやるんですかね。真っ暗で見えるのかな、手元。
で、このみたまうつしの儀は基本的に身内のみで行われます。
みたまうつしの儀の大まかな流れ
*場内を暗くする
- 親族や参列者が入場
- 斎主(神職)による祓詞奏上
- 献饌(献灯)
- 斎主が玉串奉献、しずめの詞奏上、礼拝
- 斎員列拝の後、喪主、遺族、一般参列者の順に玉串奉献および列拝
- 退場
御霊が遷った瞬間から故人は神様となり、故人には仏式の戒名に当たる諡(おくりな)がおくられます。
みたまうつしの儀が終わると場内は明るくされ、斎主による祭祀が奏上され、玉串を参列者は捧げ、音を立てない忍び手による二礼二拍手一礼を行います。
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みたまうつしの儀と天理教との関係は?
「みたまうつしの儀」を検索すると、「天理教」が関連ワードとしてあがってきます。ということは、みたまうつしの儀と天理教にも何か関係があるのかな?ということで、こちらも調べてみました。
天理教って宗教があるのは知っていましたが、詳しくは知らなかったため、私の覚え書きとしてもこちらに残しておきますね。
天理教は、奈良県天理市に本部神殿を置いている新宗教のひとつ。天理教の根本にある思想は、全人類を兄弟姉妹とし、悩みや苦しみのない世界を実現するというもの。
創始は1838年で、教祖の中山みきが天理王命という親神様からの教えを説いたことが始まりとされています。
天理教は教派神道(神道十三派に代表される神道系新宗教教団のこと)の一種の為、葬儀全体の内容は神道のものと近いものになるんだそうです。ただし、天理教としての葬儀の考え方は、神から借りていた古い身体を返し、新しい身体が見つかるまで魂を神に預かってもらうための儀式だとされています。
先述した通り、神式ではみたまうつしの儀は通夜のあとに行われる通夜とは別の儀式になりますが、天理教では通夜自体のことを「みたまうつし」と呼びます。
これは「古い身体から魂(みたま)を移す」ことからつけられた名前であり、この辺は神式と変わりませんが、天理教徒にとっては、告別式よりもみたまうつしが優先されることもあるんだそうです。
天理教のみたまうつしの儀ですることは?
天理教が神道の一種と説明しましたが、儀式については一般的な神道のものとは異なります。
服装は黒の一般の和服で、数珠は必要ありません。告別式や焼香もなく、代わりに榊を使います。神式と異なり、二礼四拍手一拝四拍手一礼(礼は深くお辞儀、拝はお辞儀ていど)で、拍手はなるべく音を立てないようにします。
神道のみたまうつしの儀では「忍び手」でしたが、天理教の場合は「なるべく音を立てない」程度で良いみたいです。音を鳴らしてもいいと書いてるサイトもありました。どうしたら良いか迷った場合は斎主の方と同じようにすればいいと思います。
天理教も表書きは「御榊料」「御玉串料」「御霊前」とし、不祝儀袋は蓮の花を避けたものを選びましょう。
海老蔵さんのブログの更新は夕方の17時過ぎだったので、まだ夜ではありません。夜になる前に帰宅しているということは昼間のうちに「みたまうつしの儀」が行われたという風に考えられます。
神式の「みたまうつしの儀」は必ず夜間に行われることになっているので、このことから考えると小林麻央さんは天理教信者だったのかも?しれませんね。
まとめ
というわけで、みたまうつしの儀とは何なのか?通常の通夜との違いや、天理教との関係について調べてみましたがいかがでしたか?
実は私の実家も神道なので、通夜祭・葬場祭という単語は知っていましたが、みたまうつしの儀っていうのは初めて聞きました。父に確認してみたところ、我が家ではこれはやらなかったようです。やらなくてもいいのか?一体化してたのか?謎です(笑)
今回の記事を簡単にまとめると
- 小林麻央さんの「みたまうつしの儀」が行われた
- 「みたまうつしの儀」は神道や天理教の葬儀のなかで一番大事な儀式
- 「みたまうつしの儀」とは、簡単に言うと位牌に魂を遷す儀式
- みたまうつしの儀が終わると魂は神になる
- 神式では通夜と「みたまうつしの儀」は違うが、天理教では通夜のこと自体を「みたまうつし」と呼ぶ
- 小林麻央さんは天理教信者だったのかも?
という感じになります。
神道って仏式と違って、線香じゃなくて代わりの玉串奉てんがあったりして、あんまりなじみがないかもしれませんが、個人的には神道のが好きです。主人の実家が仏式で我が家は曹洞宗ですが。変えられるなら神道にしたい(笑)
ちなみに神道と言えば、天皇家ってイメージ(なのは私だけ?)ですが、天皇の即位後の儀式も神道にのっとって行われるようです。ちょっと興味深い記事もありますのでよかったらこちらもどうぞ⇒⇒天皇即位後の儀式【大嘗祭】とは?伯家神道の預言で日本滅亡!?
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