先日日本で初めてヒアリが発見されましたが、今度はアカカミアリが名古屋港で発見されたそうです!どちらも特定外来生物ですが、ヒアリとアカカミアリの違いは何なのでしょうか?2種類のアリの違いと見分け方のポイントを調べてみました。
アカカミアリが神戸港で発見された
ヒアリの発見された名古屋港の飛島ふ頭のコンテナターミナルで、7月9日に港湾の関係者がコンテナの外側にヒアリに似たアリおよそ60匹がいるのを発見したんだそう。しかもその港湾関係者はアリの刺されたそうで、病院で手当を受けたそうですが、軽いけがで済んだようです。
その後アリを調べた結果、7月12日に毒を持つ外来種の「アカカミアリ」だったと特定されました。
「アカカミアリ」は、「ヒアリ」によく似ていますが毒性は「ヒアリ」よりも低いです。しかし刺されると激しい痛みがあり、アレルギー反応がでる場合もあるんだとか。このアカカミアリは、6月に神戸港と大阪南港でも確認されています。
2018年7月追記
4月19日に長野県青木島の住宅の1階のリビングに敷いてあったカーペットの下から衰弱したアカカミアリの女王アリ(体長7ミリ)が発見されました。
上述したように昨年もアカカミアリは国内で発見されていますが、発見場所は太平洋側の港がほとんどで、内陸部の、しかも住宅で発見されたのは今回が初めてです。
ちなみに通報者さんはヒアリだ!と思って通報したそうなんですが、実際にはアカカミアリだったということですね。ヒアリとアカカミアリの見分けがつかないってのが本当なんだとわかりますね。。
アカカミアリとは
出典:東京都環境局
ではこのアカカミアリとは一体どんなアリなのでしょうか?ヒアリよりも毒性は低いらしいですが、結局は毒アリの一種です。アカカミアリの特徴や、もしも刺されるた場合どんな症状があるのか見てみましょう。
アカカミアリの見た目の特徴
アカカミアリの体は赤褐色で、頭部が褐色の小型のアリです。大きさにはばらつきがあり、大体3ミリから8ミリくらいと言われています。
働きアリの中にも大型・小型があり、大型に分類される働きアリの頭部は肥大していて四角い形状になっています。
アカカミアリの生態
アカカミアリはハチ目(膜翅目)・アリ科・フタフシリア亜科に分類されるアリで、北米・中南米などの世界各地の熱帯から亜熱帯に分布しています。
亜熱帯地域の裸地や草地などの開けた環境に生息していて、土の中に巣を作ります。
水に浮かんで集団で移動するなどの拡散能力が高いことも特徴のひとつです。また、アカカミアリは雑食性で、甘露や植物の種などを餌をしています。
アカカミアリの生息状況
沖縄本島、伊江島、硫黄島のほか、兵庫県、愛知県、大阪府などでも見つかっています。2018年7月14日には、東京港青海ふ頭でも発見されました。
直近では上述の通り、2018年4月には長野県でも発見されています。
アカカミアリに刺された時の症状
アカカミアリはヒアリほど、毒性や攻撃性は強くないものの、刺されると激しい痛みや水泡上の腫れ、かゆみや動悸、じんましんやアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
ただ、ヒアリと違いこれまでにアカカミアリに刺されたことが原因で死亡した例はないようですので、ちょっと安心?かな?
ヒアリとは
出典:東京都環境局
アカカミアリとよく似た見た目のヒアリ。
ヒアリは「世界の侵略的外来種ワースト100」という国際自然保護連合の種の保全委員会が定めた本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物として認定されています。
ヒアリが毒を持っているアリということはわかっていますが、それ以外の詳細についても調べてみました。
ヒアリの見た目の特徴
ヒアリの体は赤茶色で、大きさが2.5ミリから6ミリほどの小型のアリです。
体は赤茶色とかきましたが、腹部は黒っぽい赤色をしています。刺すと人を死に至らせることもある毒針はお尻にあります。
ヒアリの生態
ヒアリは、南米大陸原産のハチ目・アリ科・フタフシアリ亜科属するアリの一種で、草地など比較的開けた環境を好み、土でドーム状のアリ塚を作るのも大きな特徴です。
ヒアリが生息しているのは、亜熱帯から暖温帯。草地などの環境を好んでいるそうで、南米大陸以外にも、アメリカやオーストラリア、中国などの太平洋周辺の国に分布しています。山の中などには生息せず、人間が住む場所にも巣を作ります。
性格的には極めて攻撃的で、集団で節足動物、小型脊椎動物をも攻撃して捕食します。また、樹液、花蜜なども餌にします。
国内における生息状況
2017年6月、兵庫県で初確認されて以降、愛知県、大阪府などでも見つかっています。2017年7月には、東京都の大井ふ頭でも発見されました。
定着は今のところ確認されていません。
ヒアリに刺された時の症状
ヒアリはとても攻撃的なアリで、強い毒を含む針を持っています。ヒアリに刺されると火傷のような痛みが走るということから、ファイヤーアントとも呼ばれています。
症状としてはアカカミアリとあまり変わりませんが、アカカミアリより毒性が強いため、刺されて死亡する例や昏睡状態に陥った事例も報告されています。たかがアリだと思って甘くみてはいけませんね。
死亡してしまうこともあるってことは、スズメバチと同じレベルですよ。そう考えるととても怖いですね・・・!
アカカミアリとヒアリの違いや見分け方は?
上の画像を見てもらうとわかるのですが、アカカミアリとヒアリは見た目がとても似ているので、一見すると違いがわかりません。
よーく見ると以下のような違いがあるので、見分ける時のポイントにしてくださいね。
- アカカミアリの方がヒアリより少し大きい
- アカカミアリの方が攻撃性や毒性は弱い
- ヒアリはお尻が暗い色
- アカカミアリの方が体毛が多い
以上が見分ける時のポイントなんですが、毛が多いとかミリ単位の世界の昆虫でわかるのかなって。こうまとめてもわかる気がしない…というのが個人的な感想です。
どうしてもわからない場合、見分けるには・・・毛の多さに注目してください!赤っぽい色のアリで、毛が生えていればアカカミアリ!毛がなければヒアリ!こう覚えちゃいましょう!
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アカカミアリやヒアリに刺された時の対処法
アカカミアリもヒアリも毒をもっていますので、もしも刺された時は的確な対処をしてください!
- 刺された場所・痛みの感じる場所に針などが刺さっていないか確認する
- 刺さっているのが確認できた場合、抜けそうなら抜いてもいいが、無理に抜くとかえって危険な場合もあるので臨機応変に対応する
- アナフィラキシーショックの可能性を考え、30分ほど安静にして、体調の変化がないか注意して観察する
- もしも体調の変化を感じた場合は、救急受け入れのある病院を受診する(体調によっては救急車を呼ぶ)
- 病院では受付で「アリに刺されたこと」「アナフィラキシーショックの可能性」を伝える
まず、刺された場所・痛みの感じる場所に針などが刺さっていないか確認します。もし刺さっていて、抜けそうなら抜いてもいいですが、無理に抜くとかえって危険な場合もありますので臨機応変に対応してください。
そしてヒアリ、アカカミアリともにアナフィラキシーショックの可能性がありますので、もしも刺された場合は、30分ほど安静にして、体調の変化がないかを注意して観察してください。
体調の変化を感じたらすぐに病院を受診しましょう!その時、病院はなるべく救急受入れがあるところを選んでください。動けないほどのアナフィラキシーショックの場合は救急車を呼んでくださいね!
病院では受付で必ず一番先に「アリに刺された」ことと「アナフィラキシーショックの可能性がある」ことを伝えてください。特にヒアリの場合は死の危険もありますので、いち早く対応することが重要です。
また、ヒアリ、アカカミアリを発見した場合は、地方環境事務所というところに通報する必要があるので覚えておいてくださいね。
まとめ
というわけで、アカカミアリとヒアリの違いや見分け方のポイント、刺された時の対処方法などについて調べてみましたが、いかがでしたか?
今回の記事をまとめると
- アカカミアリとヒアリは見た目がよく似ている
- アカカミアリとヒアリの違いは攻撃性や毒性の強さ
- アカカミアリに刺されるとアナフィラキシーショックを起こす可能性もある
- ヒアリの方が毒性が強い
- アカカミアリに刺されて死亡した例はない
という感じですね。
アカカミアリとヒアリは見た目の違いがわかりづらいのですが、どちらも毒があるアリということですので、見つけた場合は触らず殺虫剤で殺すのが一番だと思います。ちょっとかわいそうな気もするけど。
アリって一見かわいらしいし、子供って意外とアリ好きな子も多いので、触らないようにちゃんと注意しておかないといけませんね。
ヒアリやアカカミアリのようなアリを発見した場合はとりあえず、どっちかわからないけど、それっぽいアリがいる!と地方環境事務所に報告するのも一つの手だと思います。
どっちか見分けがつかなくても、どっちのアリにしろ通報する必要がありますしね。
ちなみにtwitterにはヒアリ警察というヒアリかどうか見分けてくれる素晴らしいアカウントもあるって知ってますか!?興味のある方はこちらの記事もどうぞ→→ヒアリ警察が不安を解消!?有能過ぎてtwitterで話題に!