ポリエーテルチオ尿素というワードが話題になっていますが、ポリエーテルチオ尿素とは一体何なのでしょうか?尿素というとクリームとかに使われるイメージで、なんか刺激が強そうですが。。一体ポリエーテル尿素とは何なのか調べてみました!
ポリエーテルチオ尿素とは?
ポリエーテルチオ尿素と名前だけ聞くと一体何のことだかわかりませんが、これ実は東京大の相田卓三教授らが開発した、割れても断面を押しつけるだけで元どおりに修復できるガラス材料のことなんです。
この物質は14日付の米科学誌サイエンスで発表されました。
ガラスと言えば通常割れたら壊れたままで自分自身の力でくっつくことは難しいですよね。もしもくっつける場合は高温で再度溶かしてから再利用するという手法がとられます。これはガラスが割れると材料を構成する分子同士の結びつきが切れてしまうためです。
しかし相田教授たちは、半透明の新素材「ポリエーテルチオ尿素」でガラスを作製し、割れても数十秒間、断面を押しつければ元どおりに修復可能であることを発見。また、室温で1~6時間、割れ目を押し当てると強度も回復するということがわかりました。
もともとは新しい接着剤の開発中だったそうで、その開発途中で偶然、固くさらさらした手触りの物質=ポリエーテルチオ尿素?に自然に元どおりになる自己修復機能があることを発見したんだそう!
このポリエーテルチオ尿素は「水素結合」という結びつきで安定した状態に戻ろうとする分子が多いため、押し当てると自然にくっつくんだそう。
室温環境で壊れても自己修復できる物質はゴムのような柔らかい材料では見つかっていましたが、ガラスのような固い材料では実現が難しいとされていたので、この発見は今後の新素材の開発に大きく役立つでしょうね!
ポリエーテル尿素はガラスなのか?
ただ、このポリエーテル尿素ほんとうにガラスなのかな?と疑問に思いませんか?新素材って言われてるし、ガラスとはちょっと違うんじゃないかと思ってしまいました。
ちなみガラスとは
昇温によりガラス転移現象を示す非晶質固体。そのような固体となる物質。このような固体状態をガラス状態と言う。
・結晶と同程度の大きな剛性を持ち、粘性は極端に高い。非晶質でもゴム状態のように柔らかいものはガラスとは呼ばない。詳しくは「ガラス転移点」を参照のこと。
古代から知られてきたケイ酸塩を主成分とする硬く透明な物質。グラス、玻璃(はり)、硝子(しょうし)とも呼ばれる。「硝子」と書いて「ガラス」と読ませる事もよくある。
・化学的にはガラス状態となるケイ酸化合物(ケイ酸塩鉱物)である。他の化学成分を主成分とするガラスから区別したい場合はケイ酸ガラスまたはケイ酸塩ガラスと言う。いわゆる「普通のガラス」であるソーダ石灰ガラスのほか、ホウケイ酸ガラスや石英ガラスも含まれる。
・ケイ酸塩以外を主成分とする、ガラス状態となる物質。ケイ酸ガラスと区別するために物質名を付けて○○ガラスと呼んだりガラス質物質と呼んだりする。アクリルガラス、カルコゲンガラス、金属ガラス、有機ガラスなど。
板状のガラスは一般に板ガラスと呼ばれる。
参考:Wikipedia
ということなので、やっぱり新素材であるポリエーテル尿素はガラスではない…ような?いやでもこれは私の個人的な意見であって、研究者の人がガラスだ!と言ってるのできっとガラスなんでしょう。
でもガラスのような新素材ポリエーテル尿素っていう風に呼ぶのが一番ふさわしいような…。
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まとめ
というわけで、ポリエーテル尿素とは何なのか、ガラスなのか?について調べてみました!
ポリエーテル尿素とは簡単に言うと割れても室温でくっつく新素材のことで、ガラス並の強度がある物質なのかな?という風に個人的には思いました。
でも割れても室温でくっついてくれるなら、子どもがもし落として割ってしまってもまた戻せるので安心ですよね!ただ、そういうものがあるとモノを大切にしなくなっちゃうかな…?という別の心配も生まれますが。…
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