大動脈剥離と大動脈解離の違いとは？同じ病気じゃないの？

大動脈剥離も大動脈解離も死に直結する危険な病気なんだろうなというイメージがありますが、そもそも大動脈剥離と大動脈解離の違いは何なのでしょうか？違いがあるのか？調べてみました！

大動脈剥離って？

さてさて、大動脈剥離って何なんでしょう？と、調べてみたんですが。そもそも大動脈剥離っていう病名はなさそうな感じ。大動脈剥離＝大動脈解離？ってことなのかな？

何で突然大動脈剥離について調べ出したのかというと、我が家でも大人気のアンパンマンのドキンちゃんの声優さんが大動脈剥離で亡くなられたというニュースを見たからなんです。

ドキンちゃんがなじみ深すぎて、切なすぎていてもたってもいられなくなりまして…。しかもうちの母と年齢が近い…！！と思ったらどんな病気なのかな？と知りたくなりまして。

大動脈解離については以前調べたので知っている病気なのですが、大動脈剥離って聞いたことないな～と思いまして。どうせ調べるなら今後の為にも記録しておこう！と記事にしてみました。

調べていくうちに大動脈剥離っていうのはニュース側のミス？という指摘もあったりして、ほんとのところはどうなんだろう…と謎に思っているところでございます。

まぁでも名前から察するに、大動脈が剥離、つまり剥がれてしまう病気なのでしょう。ということは大動脈解離と同じなんじゃないかな…？

大動脈解離とは？

大動脈解離とは、簡単に言えば大動脈の血管が剥がれてしまうこと。

大動脈の壁は、強い血圧に耐えられように三枚の膜( 内膜、中膜、外膜)が合わさって出来ていますが、その内膜に傷がつくと、その傷口から心臓から高圧で押し出された血流が入り込み大動脈の壁を引き裂いていきます（想像しただけで恐ろしい。）

引き裂かれた大動脈の外膜はトイレットペーパーみたい薄く、脆いので破裂しやすく、破裂すると、一瞬で死亡してしまいます。たとえると、バウムクーヘンが薄く剥がれるように大動脈の壁が分離してしまうのです。裂けるチーズでもわかりやすいかも。いや、ちょっと違うか？

特に上行大動脈が破裂しやすく、発症直後に３％、６時間以内に８％、２４時間以内に２５％の死亡率となっています。

また、解離が発生して本来在るべきではない空間（外膜と内膜ではさまれている空間）が大きくなると、大動脈から分岐する動脈の本来の血液の通り道（真腔）を圧迫して、臓器血流障害を発生させます。そのため、脳梗塞、消化管壊死、下肢血流障害などが発生することがあるのです。

急性大動脈解離の症状としては、突然の激しい胸や背中の痛みがあったり、手足の動脈への血流が悪くなるので手や足の激しい痛みが突然に現れてくることもあります。ただ、これは必ずではなく、痛みが軽い場合もあるそうです。

今回のドキンちゃんの声優さん（鶴さん）の発見時は路肩に車を寄せハザードをたいていたそうですので、運転中に何らかの異変を感じ、車を停車させたんでしょうね。

自分が緊急事態なのにそこまで気を回した行動を取れるなんてすごいの一言です。私だったら出来そうもない…テンパっちゃいそうで。

急性大動脈解離は日本人に多い病気のひとつで、循環器の病気による突然死の中では、心筋梗塞の次、つまり2番目に多い死因です。急性大動脈解離は、多くが高血圧症を持病とする患者さんに突然発症する病気と言われています。
また、動脈硬化も原因のひとつなんだとか。ただ、何の持病をもっていない人でも発症する危険はありますので、注意が必要です。誰でも急性大動脈解離になりうるということです。

ちなみに解離性大動脈瘤は大動脈の径が拡大して瘤形成を認めた場合にのみ「解離性大動脈瘤」と呼ばれるそう。一緒だと思ってました。。違うものなんですね！